ジンギスカンってどんなもの?
全国区の呼び方をするなら「羊肉の焼肉」です。
特定の種類の肉を焼く料理に固有名詞がつくことってあんまりありません。
「松阪牛のステーキ」「神戸牛のすきやき」「ハラミの焼き肉」などなど。
肉の種類に対して料理方法を語るのが一般的ですね。
羊肉を焼く場合だけ「ジンギスカン」と呼びます。
なぜ?
たぶんこんな感じでしょうか。
北海度でさかんだった羊の毛刈り。
そこに大量にある羊の肉。
「農林省が国産奨励として全国的に羊肉料理講習会と羊肉の廉売を開催」なんて強引なことやって普及、定着したようです。
羊の飼育が盛んで肉に飢えていた北海道で見事に成功。
ジンギスカンはおいしいから自然発生的に食べ始められて広がった料理ではありません。
きわめて人為的に生まれた料理なんですね。
見向きもされなかった羊肉をおいしくいただくためのアイコンが「ジンギスカン」
そして、満州引き上げ組の皆様が大陸で味わった羊料理を愛した純粋な想いもあるに違いありません。
正確には「ラムロール肉スライス」
ええい、どこのお上品なお肉様だ。
ジンギスカンっったら圧縮ラムだぜ!
(注:圧縮ラム)
ラムを丸めて束ねて、冷凍して薄くスライスした商品です。
断面を見れば納得。
ジンギスカンの基本は圧縮ラムにベル・ジンギスカンのタレ。
関西お好み焼きにオタフクソースがあるように。北海道にはベル・ジンギスカンのタレがお行儀です。
注:「圧縮ラム」は、【時無草紙】オフ会での「ラムロール肉スライス」呼称です。
北海道一般では通用しませんのでご留意ください。
スーパーで「圧縮ラム下さい」と言っても怪訝な顔をされるかと思います。
……いや、意外と通じたりして。
しかも安いほう。
特売で200円ちょっとで売ってるヤツ。
(250ml:257円(税込))
甘さは抑えて、醤油味ベースに強烈な風味。
義理にもお洒落とは言えない専用ソース。
牛肉や豚肉には、金輪際合わないジンギスカン用ソースです。
焼き方なんて気にしちゃダメだ。
火が通りゃあいいんだ。
ジンギスカン鍋でも網焼きでも最高です。
フォーマルなジンギスカン鍋は、鋳鉄でできた真ん中の盛り上がった特殊な構造。
脂と水分が流れ落ちやすいように、溝が刻まれてます。
初期の鍋は溝がスリットになっていますが、最近のは板状になってます。
これは味付けジンギスカンと室内での気軽な利用の普及によるところでしょうか。
スリット入りは余分な脂を火に落とすためのもの。
煙が盛大な出て、肉はセルフ燻製状態。
うまいけれど、室内は大変なことになります。
味付けジンギスカンは、脂を外してある場合が多いので、そもそもスリット入りで焼く必要がありません。
百均ショップには、アルミのジンギスカン鍋も売ってます。
できれば煙と脂を気にしない、野外で焼ければ最高です。
でも冬の北海道で、外でジンギスカンする命知らずはいない。
冬はホットプレート。
水分が出て、煮ることになっちゃうけど、真冬にストーブをガンガン焚いて、Tシャツで騒ぐのもまた悦楽さ。
まずはもりもり肉食いねえ!
圧縮ラムの薄くて長いカッティングは、ラムの味をぷんぷんさせます。
弾力のある筋と伸びる脂肪が良い感じ。
たっぷりとタレにつけて、歯をくいしばって噛み切るんだ。
ゴムみたいに伸びた肉がはじけて、ビチビチとタレを散らしたってOKさ。
あたり一面ジンギスカンの臭いを充満させちゃいましょう。
ジンギスカンは、レアでも大丈夫。
むしろ積極的な生焼けでいただきましょう。
焼きすぎると、羊肉の臭みが強くて出てしまいます。
チャッチャと火を通して、ギャートルズのように噛んで飲みくだそう。
基本的に脂っこい。
口をさっぱりさせたくなります。
そうきたらビール!
コーラもウーロン茶も相性抜群。
北海道の人間はガラナもキメるな。
でもやっぱりビールだ。
ぐぉくぐぉくと缶から飲むのがうまいのさ。
野菜なんて肉で腹いっぱいになってから、ちょっとだけ健康を気にして焼けばいい。
とは言うものの。もやしを山盛りに食べたいところ。
ナスやジャガイモも焼くけれど、肉の臭みとの相性で言えば、水分たっぷりのもやしがいい感じ。
そうそう。カボチャも捨てがたい。
ニュージーランドの香り高いラムを、生焼けでガツガツ食いねえ!
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